TBSテレビ『NEWS23』取材班 綾瀬はるか 「戦争」を聞く

被爆地である広島出身の女優、綾瀬はるか。偶然にも生きながらえた被爆者、戦死した恋人を待つ女性など、様々な戦争被害者にインタビューをする。

綾瀬はるかが映画の記者会見で「夢は世界平和」と答えて炎上したので、それならどんな本かと思い読んでみた。テレビ企画の書籍化で、様々な戦争被害者がいることを知ることができる。写真を多用して、インタビュー形式中心なので読みすい。8月のニュースをきっかけに原爆や戦争が気になった人は、まず読んでみるといいだろう。

綾瀬はるか 「戦争」を聞く (岩波ジュニア新書)

綾瀬はるか 「戦争」を聞く (岩波ジュニア新書)

小川哲 ゲームの王国

自身をポル・ポトの隠し子とも知らず、逃亡生活を続ける少女ソリヤ。貧村ロベーブレソに生まれ、神童と気づかれずに育った少年ムイタック。1974年カンボジア、革命が起こる夜に2人は出会う。その時、カンボジアの未来を変えるゲームが始まった。

本書が山本周五郎賞を受賞した日に、偶然にも早川書房社長の講演を聞いていたので、テンションで購入してしまった。あらすじ読んでもピンとこないし、読めなかったらどうしようかと思っていたけど、読み終えた感想は「マジかSF、こんなに面白くていいのか」だった。不穏な発展途上国カンボジアを舞台に、少女の逃走劇と、少年の成長譚が激しく交錯する。下巻まで一気に読めてしまう勢いも凄いけど、ポル・ポト政権の虐殺を書いた上巻ラストが見事。襲いかかるような感情の嵐に、読んでいて体が震えた。

ゲームの王国 上

ゲームの王国 上

ゲームの王国 下

ゲームの王国 下

若竹七海 悪いうさぎ

家出をした女子高生ミチルを戻すため、依頼を受けた女探偵・葉村晶。腹を刺され、足を痛めてなんとか応えたものの、次はミチルの友人が消えた。やがて見えてくる女子高生たちの危うい生活と、見せかけの家族関係。葉村は調査を続けるが……。

ヒトの苦い部分をユーモアたっぷりに書かせれば、若竹七海は上手いなあ。構成に賛否ありますが、急ぎ足とは感じつつ、終盤の緊張感高い展開にはページをめくる指が止まりませんでした。悲惨さ増す女子高生ネタ×口の悪い葉村晶のコラボレーションが最高。誰もが隠したり、嘘をついたりしてるミステリー好きだわー。

悪いうさぎ (文春文庫)

悪いうさぎ (文春文庫)