竹本健治 涙香迷宮

明治の傑物・黒岩涙香が残した四十八首のいろは歌。そこには暗号が隠されているはずと、好事家たちが集まった。専門家たちの中には、IQ208の天才囲碁棋士・牧場智久がいた。

竹本健治を読むのは初めてだわ。しかしこれ、いろは歌の創作は絶品だけど、本格ミステリーとしては小粒でしょうよ。お皿がどんなに巧みでも、乗っている料理がここまで小ささいと納得いきませんよ。

涙香迷宮 (講談社文庫)

涙香迷宮 (講談社文庫)

田中芳樹 銀河英雄伝説1

銀河系に一大王朝を築きあげた帝国の、若き“常勝の天才”ラインハルト・フォン・ローエングラム。民主主義を掲げる自由惑星同盟の、軍略家“不敗の魔術師ヤン・ウェンリー。二人の智将の戦場での出会いが、のちに銀河系の命運を大きく揺るがすことになる。

よし! 銀河系ものが苦手なのを克服するため、今回のアニメ化を機会に俺は読むんだ! と勢いよく手にしたものの、1巻で終わりそうです。本当に申し訳ありません。どうしても宇宙でたくさんの人が死ぬイメージができないのです。

銀河英雄伝説 1 黎明編 (創元SF文庫)

銀河英雄伝説 1 黎明編 (創元SF文庫)

辻内鏡人 中條献 キング牧師 人種の平等と人間愛を求めて

アメリカ公民権運動の指導者として先頭を歩み、39歳にして銃弾に倒れたキング牧師。当時の人種差別を振り返りながら、アメリカ近代史を解説する。

銃乱射事件でキング牧師の孫が登場したが、彼のことを何も知らなかったので読んでみた。たった50年ほど前はアメリカであっても(だったからとでもいうべきか)、人種が分かれていたことに驚かされる。それを当たり前とせず、運動にくり出したキング牧師の足跡を追う。公民権運動の浮き沈みから、今のアメリカの背景がよくわかるのでお薦めしたい。師をけっして美化せず、失敗もスキャンダルも苦悩も、キング牧師のありのままの姿を書いている。岩波ジュニア新書を代表する名著だろう。

キング牧師―人種の平等と人間愛を求めて (岩波ジュニア新書)

キング牧師―人種の平等と人間愛を求めて (岩波ジュニア新書)