我妻俊樹 忌印恐怖譚 めくらまし

実話怪談64話を収録。

様々な作家による共作・瞬殺怪談シリーズで知った我妻俊樹が、単独で立ち上げたシリーズ第2弾。この人の語り口、ほどよく短い1話のボリューム感が好きで、それに余韻があったりなかったりするのもいいんだよね。

忌印恐怖譚  めくらまし (竹書房文庫)

忌印恐怖譚  めくらまし (竹書房文庫)

 

 

志賀賢治 広島平和記念資料館は問いかける

1945年8月6日8時15分、広島に原爆が投下された。75年が経とうとする2019年、広島平和記念資料館は開館以来の大規模リニューアルを行った。被爆資料の収集から始まった原爆資料館は、来館者に何を伝えてきたのか。

岩波ジュニア新書の『綾瀬はるか 「戦争」を聞く』を読んでから興味があり、リニューアル後に訪れた。最後まで苦しんだ様子や、残された家族の言葉など、メッセージ性の強さに驚かされた。この内容で「平和記念」なのかと、矛盾のような印象を感じたが、「平和を記念できる」からこの展示が可能なんだと気づいたときは魂が震えた。遺物の収集に始まり、のちに1人ずつの記録へと発展していく。その意図が本書で読めたことはとても嬉しい。少しでも興味を持った人は、広島平和記念式典を町中で迎えた著者の序文を読んでほしい。

裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル

扉1枚、たった1歩で世界の裏側に引き込まれてしまう。そこは実話怪談やフォークロアが跋扈する裏世界。「くねくね」した存在を目撃した紙越空魚は、通りがかった仁科鳥子に助けられる。彼女はこの世界に消えた女性をさがしているというが……。

アニメを見る前に読んでみた。「くねくね」も「きさらぎ駅」も全部好きなやつ! 実話怪談とネットのフォークロアが交わる世界が楽しく、バトル多めで物語が進むのでスイスイ読めてしまう。薄めても濃すぎてもダメなカルピスみたいな本だった。ご当地グルメ(?)エピソードを交えたぼんやりした冒険も読んでみたい。