2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

米原万里 嘘つきアーニャの真っ赤な真実

1960年のプラハ。激動の社会主義の中で、日本人少女マリはとても大切な友情を育む。30年後、懐かしの友人3人に再会するため、マリは旅に出る。 社会主義的教育下で、子ども達が語り合う愛国心談義に萌えるのなんの! 少女たちの友情は30年後、ババア百合にな…

綾辻行人 十角館の殺人

奇才の建築家・中村青司が半狂乱の末に自殺した角島。その島に建てられた十角館へ、ミステリ研究会の面々が訪れる。そして起こる連続殺人。奇妙な館と、姿の見えない殺人犯。そこに見え隠れする影は中村青司なのか……。 読書会用に新装版を再読してみた。表紙…

中島淳志 (きのこファンのための)はじめての菌類学 (1)

長野県上田市にある筑波大学菅平高原実験センターにて、大学院生の著者が行ったオンライン講座のまとめ。 kindle版が無料セールしてたのだったか、思わず買ってしまったけど正解だった。菌類学を初歩から教えるテキスト。菌類とは何か、を軽く触れつつ、フィ…

中町信 模倣の殺意

7月7日の午後7時。作家の坂井が服毒自殺後、部屋の窓から飛び落ちた。部屋は戸締りがされ、誰もが自殺だと判断した。しかし、その理由は? 2人の男女が坂井の過去を洗う中、不可解な原稿が見つかる。坂井が残した、ベテラン作家からの盗作原稿……。 kindle版が…

ユッシ・エーズラ・オールスン 特捜部Q カルテ番号64

デンマーク・コペンハーゲン警察のアスベストが落ちてくる地下にある、未解決事件を担当する特捜部Q。警部補カール、助手の奇人アサド、気分屋ローセは、連続して起こった同時期の失踪事件に着目する。奇妙な事件は、デンマークを揺るがそうとする新進政党の…

三上延 ビブリア古書堂の事件手帖 栞子さんと奇妙な客人たち

鎌倉で静かに営む”ビブリア古書堂”。美人のオーナーと、元気いっぱいの妹。そこに1冊の本をもっていった俺。祖母が残した夏目漱石『それから』には、知らない男性の署名が入っていた。触ってはいけないと祖母に怒られた記憶と、男の影。本にまつわる人との繋…

森博嗣 ヴォイド・シェイパ The Void Shaper

山の中で師カシュウによって育てられたゼンは、山を下りる。今までになかった人との出会いに、ゼンの心は揺れる。刀1本、生とは? 強さとは? 表紙とタイトルから、まだスカイ・クロラ・シリーズを書いているのかと、ここ最近まで勘違いしていた。森博嗣が書く…