2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

イアン・ランキン 貧者の晩餐会 現代短篇の名手たち2

現代短篇の名手たち2巻は、リーバス警部シリーズ他、英国推理作家協会賞最優秀短篇賞を受賞した「深い穴」「動いているハーバート」を収録したイアン・ランキン『貧者の晩餐会』全19編。ハヤカワ・ボケミスでも刊行されているが、そちらにはあと2編収録され…

ジャック・カーリイ デス・コレクターズ

モーテルで発見された死体は、花と蝋燭で装飾されていた。異常犯罪専従の刑事カーソンとハリーは、事件の背景に30年前に死んだ連続殺人鬼ヘクスキャンプの影を見る。殺人鬼が残したアートを手がかりに、各地で取引される犯罪者が使用したアイテム・コレクタ…

ロバート・チャールズ・ウィルスン 無限記憶

地球が不思議な膜に包まれ、人類は宇宙の時間から大きく取り残されてしまった。そして……。シリーズ1作目『時間封鎖』(感想)に続く2作目。30年後を舞台に、現象解明の進展もわからない彼らに、大陸を覆う謎の降灰が襲う。前作は洋物青春ものとして大満足で…

デニス・ルヘイン コーパスへの道 現代短篇の名手たち1

ハヤカワ・ミステリから刊行が開始された短編集シリーズ>第1弾。ガッチガチのミステリ傑作選などではないが、まるでミステリ版奇想コレクションを読んでいるようだったのは、ルヘインだからか(その意図は解説に詳しく書かれている)。読者の多くがルヘイン…

一気に日常がFallout3に。 デニス・ルヘイン『コーパスへの道』を読了。表題作を含め、どこか狂った感が強い短編集。しかしこのオフ・ビート小説ははまる。 ロバート・チャールズ・ウィルスン『無限記憶』を読了。キャッチーさは変わらず、またもパニック小…

北川歩実 金のゆりかご

天才を作り出す幼児早期育成システム「金のゆりかご」。かつてGCS幼児教育センターで育ち、神童とも呼ばれた野上雄貴。高校時代に落ちぶれてからGCSとは縁を切ったつもりだったが、不可解な入社要請がかかる。目の前に現れる、過去の不祥事事件を追うマスコ…