2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

沼田まほかる ユリゴコロ

彼女を家族に紹介した、幸せだったあの日……。実家の押し入れから出てきた女性の髪の毛と、4冊のノート。そこに書かれていたのは、とある殺人鬼の告白だった。これは創作なのか、事実なのか。どうして父は隠すようにしまっていたのか、それとも……。 なんか母…

シーリア・フレムリン 泣き声は聞こえない

マタニティウェアに身を包み、町を歩けば好奇の視線にさらされているのは、15歳の少女ミランダ。まだまだ受験も遠く、だけど青春と恋に憧れていた少女のお腹には、ただの詰め物がされているだけ。どうして彼女の身にこんなことが!? 桜庭一樹が青春の1冊に挙…

ニック・ピゾラット 逃亡のガルヴェストン

医者から肺がんを言い渡された夜、ボスに裏切られ、危うく死ぬところだった男ロイ。運の尽きかけた現場で出会った家出娼婦ロッキーと共に逃げるが、ロイは少女の将来を考えてしまった。たどり着いたアメリカ南部の島で、中年少女たちは残りの人生を輝いたも…

須賀しのぶ 北の舞姫 芙蓉千里2

世界一の女郎を目指し、芸妓となった少女フミ。日本を離れ、北の地でパトロンである実業家・黒谷と結んだ絆と愛を楽しんでいた。激動する世界情勢の中、お座敷仕事も繁盛している……。舞と同時に魅了されたバレエの存在……。だけど、何時も頭の片隅にいるのは…

万城目学 プリンセス・トヨトミ

東京から来た会計検査院の調査官三人は、検査中に社団法人OJOの存在を知る。まるで存在しないかのように存在する組織とはいったい……。しかし、その裏には、秘められた大阪400年の歴史が存在した。その扉を開くとき、大阪は完全停止する。 本屋で映画予告を見…

山白朝子短篇集 死者のための音楽

乙一が山白朝子名義で書いた怪談作品集。言われなければ気づかないほど、作風が今までとは大きく違う。「黄金工場」「鳥とファフロッキーズ現象について」は、スニーカー時代の短編を思い出させる。乙一が好きならどうぞ。山白朝子短篇集 死者のための音楽 (…