2015-01-01から1年間の記事一覧

15年度読んでよかった本

今年はこれがよかった! という俺ベスト(06年版)(07年版)(08年版)(09年版)(10年版)(11年版)(12年版)(13年版)(14年版)。 今年は前半に面白いミステリがまったくなくて困っていたんだけど(アンテナ立ててないから)後半は好きな作家のシリ…

ピエール・ルメートル 悲しみのイレーヌ

娼婦2人が惨殺された現場はあまりにも酷すぎた。カミーユ率いる捜査チームは手がかり少ない中走り回るが、早くも第2の事件が発生する。ある共通点に気づいたカミーユだったが、あまりの内容に信じることができず……。 昨年末もピエール・ルメートルを読んでい…

二松まゆみ 女の不倫 22人の告白

不倫をした女性たちのスーパー・ショート・インタビュー集。 こういう安価で、簡単に読めるエロい記事みたいなのって、この歳になって超染みる。男のオアシスなんだよ!(?) 断れずに1度が2度に、2度が3度にというのが意外と多くて、なんとも淡々と語る様子が…

賀東招二 フルメタル・パニック! 放っておけない一匹狼?

戦場からの転校生・相良宗介と、そんな彼を見守ることになる同級生・千鳥かなめとのコメディ学園戦場物語が、本編から飛び出した破茶滅茶短編集。 kindleセールから全巻買いの再読中。懐かしい! このバカな雰囲気が好きだったなあ。下駄箱のラビレターが爆…

ブリジット・オベール マーチ博士の四人の息子

メイドのジニーが見つけたのは殺人鬼の告白日記だった。マーチ博士の四人の息子の誰かが、若い女性を殺しているというの? まさか! しかし日記と事件は重なり、殺人鬼はジニーに近づいていて……。 アル中メイドのジニーが書く日記と犯人の手記が交互に語られる…

賀東招二 フルメタル・パニック!  戦うボーイ・ミーツ・ガール

戦場からの転校生・相良宗介と、そんな彼を見守ることになる同級生・千鳥かなめとのコメディ学園戦場物語。修学旅行がハイジャックになってしまう第1巻。 本棚の整頓をしたら最後まで読んでいなかったことを思い出して、そんなタイミングでkindleセールして…

バリー・ライガ 殺人者たちの王

ものまね師事件から数ヶ月、事件を解決したジャズのもとに、ニューヨーク市警の刑事が助言を求めに訪れた。ニューヨークで連続して起こる猟奇殺人の手がかりが掴めず、被害者は増すばかり。殺人鬼の父から英才教育を受けたジャズは今回の事件に、好奇心で関…

阿古真理 小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代

生活スタイルの変化。中でも女性の台所事情に焦点を当てながら、その変化に敏感に反応し、時代を変化させてきた数々の料理研究家たちを紹介する。戦前から現代まで、女性によって作られた時間を解説する。 図書館のフリーペーパーで紹介されていたので読んで…

田中芳樹 アルスラーン戦記3 落日悲歌

ペシャワール城塞まで逃げ延びたアルスラーン一行。しかし自国の王位継承争いを好機としたシンドゥラ軍が、5万の兵士を引き連れて攻め込んできたとの報が入る。たった500の兵を率いた軍師ナルサスが勝つために、狙った先は……。 アニメを見るなら原作を読んで…

ユッシ・エーズラ・オールスン 特捜部Q 吊された少女

コペンハーゲン警察の未解決事件を専門に扱う特捜部Q。警部補カールにかかってきた電話の依頼主は、捜査に取り憑かれた警官だった。少女が車に跳ね飛ばされ、木に逆さ吊りになったまま命を失った事件の犯人は未だ不明。しかしその警官は電話の後に自殺。家に…

森博嗣 つぶやきのクリーム the cream of the notes

森博嗣がクリアに思考し、クリーンな文章で綴る100の呟きとその補足。著者の道筋をたどるような1冊で、今までの記述されてきたニュアンスを、なるほどと思いながら読める。森博嗣が今まで散々書いてきたことの再利用でもあるけど、日記がコラムになり、コラ…

森博嗣 すべてがEになる I Say Essay Everyday

森博嗣が1998年に綴ってきたwebエッセイをまとめたISEEシリーズの1冊目。17年前の記事を今読む意味は全くないんだけど、森博嗣フリーク(まさに狂のレベル)なので寝しなに数日分ずつ読んできた。今こそアップル製品で溢れているけど、当時の森博嗣のWindowsを…

太田紫織 櫻子さんの足元には死体が埋まっている

北海道、旭川。櫻子さんはお嬢様なのに口が悪くてヘヴィメタと骨が大好き。高校生の僕は彼女のわがままに振り回されながらも、婆やさんご飯につられて付き合ってしまう。マンションの死体。心中事件。それに交霊会。僕たちの出会った事件簿。 アニメを見るな…

加納朋子 ささらさや

事故で夫を失い、赤ん坊のユウ坊と一緒に佐々良へ移住したサヤ。街で出会う癖のある不思議な人々。ユウ坊を養子にしようと狙う義姉。でも困った時は、何時もそばにいてくれる夫が、誰かの体を借りて助けに来てくれる。サヤたちに、会いに来てくれる……。初め…

田中修 植物はすごい 生き残りをかけたしくみと工夫

どうして植物は時に甘さで人を誘い、時に毒を持って殺してしまうのか。光合成から果実や種子の防衛、繁殖のメカニズムまで、大変わかりやすく植物の魅力を紹介する1冊。 借りて読んでみた。擬人化と感情表現が豊富で、広く楽しく植物の魅力を紹介する。流石…

佐々木亮 不動産裏物語 プロが明かすカモにならない鉄則

不動産屋さんから借りて読んでみた。プロではない客が注意するべき点がいくつかと、不動産屋がどういった視線で客を見ているかが漠然とわかる。僕も関係なくはないとは思っていたけど、これからの人生、不動産でもマンションでも避けられない事案だもんなあ…

田中秀樹 アルスラーン戦記2 王子二人

王都陥落。包囲網を逃げ切ったアルスラーン一行だが、追手が止むことはなかった。国境城塞に向かうも、ルシタニア軍率いるルシタニア軍が襲いかかる。アニメを見るために先ずは原作を読む……はずが、あれ? 2クール目は3巻「落日悲歌」に入ってる? それぞれの…

東直己 探偵はバーにいる

札幌ススキノで便利屋をしている俺が、行きつけのバーに行くと、大学の後輩が困っていた。彼女が失踪したと言うが、そのうち帰ってくるに決まっている。小遣い稼ぎと簡単な調査をしてみると、思わぬ事件に巻き込まれてしまった。Kindle版が安かったんだっけ?…

氷室冴子 続ジャパネスク・アンコール!

是が非でも高彬様と瑠璃姫を結婚させてはならないと、守弥が単身で吉野へ乗り込む「守弥のジャパネスク・ダンディ」。小萩と瑠璃姫の出会いを書いた「小萩のジャパネスク日記」。そしていよいよ京へと戻ることとなった瑠璃姫待っていたのは、出来の悪い弟の…

東山彰良 流

1975年、偉大なる総統の死に国民が悲しむ中、祖父が何者かに殺された。見つけたわたしは当時17歳。家族と義兄弟。血で血を洗う世界が世間だと思っていた。激動の大陸から台湾へ移った祖父は、手が早くても皆から一目置かれていたはずだった。そんな祖父がど…

マーガレット・ミラー まるで天使のような

ギャンブルで一文無しになった青年クインは道中で、「塔」で暮らす人びとに助けを求める。心優しい修道女は別れ際に、オゴーマンという男を探してほしいとクインに依頼する。街で彼を調べると、5年前に奇妙な事件で死んでいた。結婚して、幸せな家庭を築いた…

池上彰 知らないと恥をかく世界の大問題3

ちょっとした時間つぶしに、社外の会合なんかで「Kindle? 何を読んでるの?」と訊かれても上手に返せて超便利。編集ミスで感想消失。 (角川SSC新書)" title="知らないと恥をかく世界の大問題3 (角川SSC新書)">知らないと恥をかく世界の大問題3 (角川SSC新書…

法月綸太郎 怪盗グリフィン、絶体絶命

「あるべきものを、あるべき場所に」怪盗グリフィンに1通の依頼状が届いた。メトロポリタン美術館に展示されている偽物のゴッホを、本物と入れ替えて欲しいというのだ。しかしそれは仕掛けの1つ目でしかなかった……。 続編が出ていたことを知らなかったので、…

クリスティーナ・オルソン シンデレラたちの罪

途中下車したまま乗り遅れた女性は、電車に娘を眠らせたままだった。そして終着駅で少女は消えた。不審な行動をとった元父親を追うストックホルム市警だったが、捜査は何も進まなかった。ベテラン警部率いるチームの空気が悪化する中、第2の事件が起きる……。…

吉崎悟朗 サバからマグロが産まれる⁉︎

クロマグロの生息数が減ったために、サバを代理親として精子と卵子を作ろうという発想から、先ずはヤマメにニジマスを生ませる実験が始まった。 専門的過ぎず、ジュニア向けほどライト過ぎず、こういったシリーズがあったのか。社会人繋がりの先輩に薦められ…

森博嗣 詩的私的ジャック

大学の施設内で女子大生が殺された。奇妙な傷が付けられ、状況は密室。捜査上に有名ロック歌手が挙がるものの、決め手になるものはなかった。事件に関わってしまった犀川と萌絵は、真相と向かい合うことになる。 Kindle版がセールになっていたので購入。森博…

小野不由美 鬼談百景

誰もいない階段から聞こえる音。勝手に開くクローゼット。自殺した現場の見張り。小野不由美が手がける百物語。 毎年同じコンセプトの『九十九怪談』シリーズを読んでいるけど、小野不由美の切れ味と冷たさを体験してしまったら、もう戻れないかもね。怪談ル…

木原浩勝 九十九怪談 第五夜

『新耳袋』に続く新しい百物語シリーズ。2、3ページで読み終えるので忙しい夏に読んでしまう。面白いとは思っていないけど、今年も楽しませてもらった1冊。 (角川文庫)" title="九十九怪談 第五夜 (角川文庫)">九十九怪談 第五夜 (角川文庫)作者: 木原浩勝出…

三上延 ビブリア古書堂の事件手帖2 栞子さんと謎めく日常

鎌倉でひっそりと営むビブリア古書堂。店主の栞子が帰ってきて、読書アレルギーの俺も、ようやく助手として手伝えるようになった。今日もまた栞子は古書にまつわる事件に気づき、真相を追いかけてしまうが……。 古書にまつわるエピソードと、人と人との気持ち…

ジャック・カーリイ 髑髏の檻

凶悪犯の脱走事件が解決しないまま、束の間の休暇を得た刑事カーソンだったが、その先では連続殺人犯によるお宝死体探しが始まっていた。捜査に巻き込まれ、深みにはまっていくカーソンだったが、気づけば再び兄であり脱走中の殺人鬼ジェレミーに近づいてい…