フェルディナント・フォン・シーラッハ 犯罪

犯罪×ドキュメンタリー×フィクションの味わいを求めて再読。どうしてそうなってしまったの? を問い続ける。耐え続けた末に愛妻を殺めた医師。強盗の末、たどり着いたエチオピアの村を豊かにした犯罪者。不良の暴力に正当防衛で返した身元不明の男性。モキュメンタリーのようでまた違う。1話それぞれが素晴らしい。

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斉藤国治 星の古記録

Xで復刊が話題になっていたので読んでみた。日中韓だけでなく、世界の古文書には日食・流星・隕石などの天文記録が残されている。著者はその記録を計算で一つずつ確かめていく。日食や月の満ち欠けだけかと思いきや、数多の星が見えた消えたと細かく記録していることに驚く。明かりが限られた世界で、夜勤も大変だったろうにと思いを馳せる。年に数回出会う、内容は地味だけど面白い本だった。

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千早茜 しろがねの葉

戦国末期の石見銀山を舞台に、山師に拾われた少女ウメの生き様を描く。お腹いっぱいで読み終えたあと、北方謙三の後書きで激しく痺れる。格好いい。人の力がいかに小さく、自然と運命の巨大さに、読者まで飲まれていくようだった。

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