葉真中顕 鼓動

18年間引きこもった男によって、ホームレスの老女が殺され、燃やされた。老女の身元と男の人生。絡まるはずのなかった2人は、どうして出会ってしまったのか。サスペンスに社会問題をまぶし、本格ミステリーのトリック要素を潜ませた葉真中顕らしい1作。“らしさ”は嬉しいが、終始既読感が拭えなかった。

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餅屋蛾 ダクダデイラ

SNS、質問掲示板、動画サイト、ニュースサイトのコメント欄。ネット上に散逸する怪文書を集めたモキュメンタリー。過激すぎたり不道徳すぎたりして削除された文章も収録し、増補して書籍化。よくこれだけ思いつくなと、様々なアイデアを見せてくれる。それだけでいいのに、ネタを1つにまとめ、「ダクダデイラ」に迫っていく。真相を描こうとする終盤があまりにも稚拙。残念でしかない。

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夕木春央 十戒

伯父が所有する孤島を再訪した里英たち9人。一夜明けると1人が殺され、「殺人犯が誰か知ろうとしてはならない」を含むメッセージ、十戒が残されていた……。主人公が思考停止するための条件とシチュエーションがうまく重なり、作品のために用意された世界観に圧倒される。「方舟」の衝撃には敵わないが、結末までとても綺麗に作られた秀作だった。

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