2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

名梁和泉 二階の王

何年も姿を見せず、引きこもったままの30歳の兄に苦悩する家族。「悪因」に感染した「悪果」を倒すために集まった男女6人。彼らだけが感染した人間を、五感を頼りに見分けることができた。急激に感染を広げる「悪因」のどこかに、感染源があるはずだが……。 …

山本豊津 アートは資本主義の行方を予言する

現代アートはわからないと言われる。なのに、どうして現代アートは資本として取引されているのか。東京・銀座で現代アートを取り扱う老舗・東京画廊のオーナーが語る現代芸術史。 面白かったと後輩が貸してくれた。古美術と違い、現代芸術(というか今作られ…

澤村伊智 ぼぎわんが、来る

田原秀樹を訪ねて、奇妙な女が来社したという。対応した後輩社員は、腕に噛み傷のような怪我を負い、原因不明の熱を出して入院してしまった。それは昔、祖父が言っていた「入れてはいけない。答えてはいけない」なにか、”ぼぎわん“なのではないか。田原は家…

岩波書店辞典編集部編 ことばの道草

岩波新書の栞で紹介された言葉の数々。広辞苑改定作業の中で発見された言葉の面白さを、この1冊に。 広辞苑に載っている面白い言葉かと思えばそうではなく、言葉の由来などを掲載する“岩波新書の栞”をまとめたものだった。枕元に置いて少しずつ読める、寝し…

ロジャー・ホッブズ ゴーストマン 時限紙幣

カジノ街のど真ん中で発生した現金輸送車の襲撃。激しい銃撃戦の末、犯人たちは120万ドルを手にした。しかしその現金が48時間後に爆発することを、彼らは知らなかった。大金を巡り、始末屋のプロ、ゴーストマンに事件を阻止するための依頼が入った……。 「週…

眉村卓 妻に捧げた1778話

余命1年。残りの時間を宣言された妻のために、夫である作家は1日1話のショートショートを書くと誓った。最後の1作を書き終えるまでの5年あまり。その中から19編と、思い出をまとめたエッセイ・ノート。 少し不思議なショートショートと、5年間の妻への想いを…