2025-02-01から1ヶ月間の記事一覧

千早茜 雷と走る

アフリカへ赴任した家族が到着したのは塀で囲まれた家。ガードドッグを招き、異国での生活が始まる。弱々しかった1匹を虎と名づけ、可愛がり厳しく躾けるわたし。 著者の原体験をベースにしたであろう本書。偶然、並走して読んだ「羆撃ち」も犬の話しだった…

久保俊治 羆撃ち

北海道出張の機会に、2018年に購入したままだった本書を読む。情景豊かなだけでなく、水の一滴、獣が匂い立つような文体が素晴らしい。気がつけば世界観に没入している。愛犬とともに大自然に入り、熊を追う姿に憧れないわけがない。心のなかで、役目を終え…

日本経済新聞社 テクノ新世 技術は神を超えるか

AI・クローン技術・地球温暖化・不老長寿。これらは技術の脅威か。それとも共生か。日経新聞で連載された記事を増補し、円城塔・津村記久子による近未来SFを収録。「雲」争奪戦・故人との再会・デジタル遷都など煽りが格好いい。哲学者・思想家へのインタビ…

上條一輝 深淵のテレパス

「光を、絶やさないでください」怪談ライブを聞いてから高山カレンの周辺で怪現象が始まった……。鈴木光司・澤村伊智の系譜に続く新鋭が登場。2024年の日本ホラーランキングで話題になっていたので読んでみた。バディものによる調査は近代ホラーらしい構成で…

笹公人 NHK短歌 シン・短歌入門

ようこそ短歌ライフへ! あなただけの31音を! 木下龍也の短歌入門を読んで短歌の面白さを知る。もう1冊入門書をとポップな表紙を手にしたら、歌いかたのHOWTOだった。皆んなそんなに歌いたいのか? 制限された31音にオカルト、職業、オタクライフなどのジャ…

北沢陶 他 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

角川ホラー文庫30周年を記念して刊行されたアンソロジー。少し遅れて刊行された3巻は、有栖川有栖・貴志祐介・恩田陸のベテランが名を連ねる。しかしながら圧倒的な存在感を示したのは北沢陶で間違いないだろう。大阪の道修町、薬問屋の丁稚を主人公に、職住…

駄犬 toi8 誰が勇者を殺したか

勇者は魔王を倒した。と同時に帰らぬ人となった。それから4年、勇者の偉業を編纂する事業のため、当時のパーティーメンバーに取材を試みる……。ここまで話題ならと、久しぶりにライトノベルを読んでみた。20年前にセカイ系が爆発的に流行ったように、今のトレ…

荒木飛呂彦 柴田勝家 岸辺露伴は嗤わない 短編小説集

ジョジョの奇妙な冒険のスピンオフ、杜王町在住の人気漫画家・岸辺露伴を主人公としたマンガがさらにスピンオフした小説版。書き手を変えて本シリーズも4冊目。今作はSF出身の柴田勝家により、本物か見分けられないほど「ほぼ岸辺露伴」という没入感を創造。…

阿津川辰海 バーニング・ダンサー

年末にかけて推されていたので読んでみた。癖のある面々が集まる「警視庁公安部公安第五課 コトダマ犯罪調査課」は、ルールのある超能力を駆使して追い詰める。もちろん対峙する犯人も同じ超能力を使い、特殊に殺す。超能力でなにをするか。なにができるのか…