2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

アンデシュ・ルースルンド ステファン・トゥンベリ 兄弟の血 熊と踊れ2

獄中で出会った2人には共通点があった。兄であること。ヨン・ブロンクスを殺してやりたいほど憎いんでいることだ。連続銀行強盗の罪で捕まったレオは、再び史上最悪の略奪作戦を企んでいた。そこに関わってしまった兄弟、母、そして父親の物語。 超傑作『熊…

森博嗣 彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?

人工細胞で作られた生命体「ウォーカロン」。人間と容易に識別ができない存在を巡り、研究者のハギリは巻き込まれていく。超長寿化社会で子孫を残さなくなったヒトの先とは。 森博嗣のWシリーズ全10巻、その1。完結したあと、朝日新聞の書評欄で紹介されてい…

ほぼ日刊イトイ新聞 ほぼ日の怪談。

ウェブサイトほぼ日刊イトイ新聞で2004年から連載が続く『ほぼ日の怪談。』が文庫書籍化。読者からの体験談を120篇まで厳選し、恐怖から不思議なものまでを揃える。 kindleでさっと読めるのがよくて、通年で数冊怪談を読んでいる。やっぱりプロの語り口はす…

乙一 かいじゅうタイムズ

乙一が2018年7月から10月までに西日本新聞に連載したエッセイ。全50回と書き下ろしを収録。 けっして明るくない青春時代を過ごした著者が地元への恩返しにと、高校の思いでや駅前のことをつらつらと書くエッセイ集。何より、同朋である不安を抱える人々に「…

ケン・リュウ短篇傑作集 もののあはれ

ヒューゴー賞を受賞した「もののあはれ」や、妖怪退治を生業とする青年と妖狐の出会いを書いたスチームパンク「良い狩りを」など8篇を収録。 『紙の動物園』と対をなす短編集。『紙の動物園』の印象が強すぎて、SFセンスのない僕には少ししんどかったけど、1…

森本あんり シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ 宗教国家アメリカのふしぎな論理

どうしてトランプ政権が誕生したのかを、アメリカキリスト教史から読み解く。なぜ勝ち組の論理がまかり通り、ポピュリズムが蔓延していくのか。世界の大国アメリカの深層を探る。 トランプ政権の誕生が現代アメリカの流行などではなく、アメリカ建国から続く…

村上重良 世界の宗教

原始宗教から三大宗教、儒教・道教、ヒンドゥー教にジャイナ教まで、成立や発展の経緯、教えの内容をコンパクトにまとめたベストセラー。 なるほどしっかり『世界の宗教』が手元サイズでまとまったロングセラー。しかしコンパクトすぎて、ここから専門書に入…