小野不由美 東の海神 西の滄海 十二国記 3

雁国に新王が即位して20年。延王・尚隆と延麒・六太が誓約を交わしてから、先王の圧政で荒廃した国土は平穏を取り戻しつつあった。しかし道半ばには達していなかった。延王に異を唱える者たちが、延麒を誘拐し謀反を起こそうとしていた。国の安泰と玉座を賭けて、2人の理想が衝突する。

人々の生活に紛れ込んで声を聞き、玉座に帰れば政治を仕切る。20年前は、そんな王を格好いいと思っていた……。現場を取り仕切り決裁を待つ役人たちのストレスを見ていると、全く感情移入できなくなっていた。