2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

アンデシュ・ルースルンド ベリエ・ヘルストレム 地下道の少女

極寒のストックホルム。警察本部の近くで、外国人の子ども43人が団体バスから置き去りにされた。同時に、病院の地下では顔をえぐられた女性の死体が発見された。グレーンス警部たちは事件を追ううちに、町の深部である地下道との関わりを見つける。しかし、…

ジョーダン・ハーパー 拳銃使いの娘

獄中から発せられたボスの処刑命令は必ず執行される。刑務所を出たばかりのネイトは、11歳の娘ポリーを助けに向かった。すでに妻は殺されており、2人での逃亡と報復の旅が始まる。暴力と犯罪に塗れる中で、ポリーは生き延びるための術を身につけていく。 新…

森博嗣 青白く輝く月を見たか? Did the Moon Shed a Pale Light?

北極基地の近く、海底5,000メートルで稼働し続けるスーパーコンピュータ「オーロラ」。忘れられた存在だったが、暴走の可能性を感じた政府は、ハギリに停止を依頼する。接触もできない、データを蓄積するだけのオーロラは何を見つめているのか。 森博嗣のWシ…

茂木誠監修 武楽清・サイドランチ マンガでわかる地政学

自国中心主義を進めるアメリカ、EU離脱を検討し始めたイギリス、南シナ海への勢いを隠さない中国、混乱を増す中近東。様々な国と国との関係は、地形によってどう変わっていくのか。地政学を切り口に世界史の大局を解説する。 時間の流れが世界史になり、その…

阿澄思惟 忌録: document X

著者が2006年から2012年までに収集した記録から4点を公開する。1992年、両親の目の前から消えた少女、事件か事故か交霊で娘を呼ぶ「みさき」。目にすれば数日後に死ぬと言われる護符の顛末「光子菩薩」。出版社に残されていた沖縄の幽霊屋敷にまつわるデータ…

アンソニー・ホロヴィッツ カササギ殺人事件

1955年7月、パイ屋敷に尽くした家政婦の葬儀がとり行われた。鍵のかかった屋敷で、掃除機のコードに足を引っかけただけの事故死なのか。真相は誰も知らないが、彼女の死によって小さな村に不穏な空気が蔓延したことは間違いなかった。そして第二の死。不治の…

郷内心瞳 拝み屋備忘録 怪談双子宿

東北・宮城県で拝み屋を営む郷内心瞳が出会った怪談の数々。 聞きまとめた怪談ではなく、55話のドキュメンタリーに近いかな。これを読んで気づいたのは出会い系怪談より、収集系怪談が好きなんだなということです。「怪談狩り」とか「瞬殺怪談」とかです。オ…

岩波書店編集部編 日本古典のすすめ

『万葉集』から『雨月物語』に至る日本の代表的古典14篇を、それぞれの専門家が解説する。 タイトルまま、とても優しくかつ専門家が解説する岩波ジュニア新書にふさわしい1冊。それぞれ切り口がまったく異なるのがまた面白い。万葉集を都市文芸と解説し、平…