2024-11-01から1ヶ月間の記事一覧
転校してきた私を助けてくれた紫さんも、道長さんも、皆んな平安時代から街ごとタイムスリップしてきたの⁉︎ 源氏物語を現代学園少女小説版にしたのではなく、まさかの世界設定SF。ヒロインの転校生・一ノ瀬彩羽は出れるのか? それも気にしつつすれ違いラブ…
町外れで父と孤独に暮らしていたサリーは、病死した父を家の焼却炉で焼いた。警察が動く事態になり、葬儀にはマスコミが殺到しする。父の遺品からサリー宛の手紙がでてきたが、そこには人と関わるようにとの願いと、本当の母は若くして誘拐され、サリー出生…
陰謀論アカウントを崇拝する人々を書いた表題作など、信仰心で紡ぐ短編集。小川哲の面白さは、熱狂から抜け出せない空気感にある。共犯性から逃げられない。カリスマに引き込まれる。(搾取される)仕事への(ダメな)使命感に溢れる「密林の殯」は焦燥感、…
6つの連作怪談を収録。とある怪談経験者を複数話で紡ぐ、花柄のスカートを履いた女が現れる「シンパシー」、一族の宿命に巻き込まれる「剔抉」。中でも、1枚の写真が発端となる「隠」が飛び抜けて怖い。2人の友情が壊れていく緊張感は、怪談・モキュメンタリ…
巨樹を取り込みながら三重に巻いた「大樹館」。孤独な天才作家が「密室」で殺され、家政婦の胎児が「未来」から推理を語りかける。乙一が一度書きたかったであろう綾辻行人への完全オマージュを完成させ、読者とともに心を満たす1作だ。これは面白い面白くな…
アラブ・ポーランド・ドイツの専門家が考えるパレスチナ問題。複雑な歴史的大河をそれぞれの知識と理解から紐解く。第二次世界大戦後、ドイツ経由の武器ルートが存在した理由。イスラエルが食料高自給率を維持する理由。それら全ての起点はヨーロッパにあり…
中学3年から女子寮クララ舎に入ったしのぶ、菊花、蒔子の3人。さっそく課せられた入寮式は、45人分のドーナツをこっそり揚げること! しのぶに突っかかる下級生の夢見の存在を忘れていた。終盤、正直な思いを伝える夢見が眩しい。「ざ・ちぇんじ! 新釈とり…
「ぼぎわんが、来る」に続く比嘉姉妹シリーズ第2弾。オカルト雑誌で働く青年が受け取った、とある原稿を起点に死が連鎖していく……。迫りくる正体不明の何かと戦うバトルは前作と変わらず。「リング」式をベースにバトルまで持っていくモチベーションは尊敬す…