2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

金成隆一 ルポトランプ王国2 ラストベルト再訪

アメリカ都市部でトランプ支持者を探しても見つからない。実際に支持されている現場に行くと、そこは「もう1つのアメリカ」だった。その続編である本書はトランプ王国設立後、支持者の心境を追う。都市と地方の狭間にある郊外、深南部(ディープサウス)に広が…

黒木あるじ 無惨百物語 みちづれ

隣部屋へのドアの隙間に。降りてくるエレベーターに。帰り道に見た家の窓に。気づいてしまうと「みちづれ」に、もう日常には戻れないかもしれない。実話怪談の収集家による百物語シリーズ。 シンプルに怖く、現代から回想まで時間軸も豊富で、凶悪なものやオ…

東京子ども図書館 エパミナンダス 愛蔵版 おはなしのろうそく1

読み聞かせのための「おはなしのろうそく」。活字を少し大きくし、子どもが読んでも楽しくなるよう再編集した小型のハードカバー本。ヨーロッパの昔話、指遊びなどを収録。 銀座の子どもの書店、教文館ナルニア国で可愛さのあまり購入してしまった。両手で包…

有栖川有栖 江神二郎の洞察

1988年4月、英都大学に入学したばかりの僕は、推理小説研究会に入部する。ある人とぶつかって落ちた1冊の縁がきっかけだった。アリス最初の事件「瑠璃荘事件」。八坂神社から帰る大晦日を書いた「除夜を歩く」、マリアとの出会いから入部までを書いた「蕩尽…

鵜飼秀徳 仏教抹殺 なぜ明治維新は寺院を破壊したのか

新しい日本のために進められた神仏分離令。神社と寺院を分離する政策は、なぜ宗教攻撃、文化財破壊にエスカレートし、廃仏毀釈となったのか。明治維新から150年。鹿児島、松本、伊勢、東京、奈良、京都など、語られない近代史を追う。 奈良の興福寺の五重塔…

櫛木理宇 死刑にいたる病

鬱屈した学生生活を送る筧井に届いた手紙は、連続殺人鬼・榛村からだった。そこには「最後の1件は冤罪だ。証明してほしい」と書かれていた。子どものころ、パン屋の店主として可愛がってくれた彼のために調査を進めるうち、筧井は榛村になぜか惹かれていく。…

黒木あるじ 無惨百物語 ておくれ

ふとした違和感を気にせず、そのままにしていないだろうか。もしかすると「ておくれ」かもしれないのに。実話怪談の収集家による百物語シリーズ。 シンプルに怖く、現代から回想まで時間軸も豊富で、オカルトもあり、このシリーズは文句なしの塩梅。現代百物…

池上彰 世界を動かす巨人たち<経済人編>

池上彰が注目する世界の経済人11名。アリババのジャック・マー、投資家のバフェット、ティーパーティー運動の黒幕であるコーク兄弟など。その生い立ちと成功を紹介する。 わかりやすい本だけでは売れないんだろうけど、池上彰印になることでめちゃくちゃ売れ…