伏尾美紀 北緯43度のコールドケース

北海道警察で経験を積む沢村依理子は、少女死体遺棄事件の捜査に参加する。冷え切っていた少女は5年前に行方不明になっていた子だった。当時の容疑者は死亡したのに、彼女はどこで生きていた? 未解決事件の真相を、博士号を持つノンキャリ警察官が追う。

第67回江戸川乱歩賞を受賞。2ヶ月ほどミステリーに手が伸びなかったけど、あらすじを読んで久しぶりに興奮とも欲情ともいえる感情が湧いた。少女誘拐事件を追う捜査の面白さと、アカデミック・ノンキャリ・女性のストレス3本柱が面白さを強固なものにしている。プライベートの描写や事件の全貌が海外ミステリーを彷彿とさせて、面白さでお腹いっぱい。主人公と関わるキャラクターたちも一癖二癖あり、続きを読んで応援したい。