- 作者: 佐藤多佳子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/08/28
- メディア: 文庫
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あ、甘〜い。激甘。でもホンノリと酸っぱい。こういったジュブナイル的な恋愛小説は、中学時代に数冊読んでいたきりだったのですが、ねとらじで推薦されたのを機会ばかりと読んでみました。久しぶりに、こういったのを読むと恥ずかしくなりますね。こんな恋愛に憧れるもなにも、自分が年をとったことを直球で教えてくれます。
全4編の構成になっており、出会った夏から、それぞれの登場人物が回想していく形で書かれる「サマータイム」。多分「ボーイ・ミーツ・ガールが好きです」と話していた時かな?(「一夏の思い出とか書かれると弱い。」だったかもしれない)そんな印象で読んでしまったのですが、姉弟の関係だと分かってうな垂れながらも、お姉ちゃん憧れ属性である僕は凄いウキウキしながら読んでしまいましたね。
解説で森絵都が的確に書いているんだけど、一文が良いわけではなくて、会話などを含んだフレーズが恐ろしいぐらいに光っている1冊です。多分、これを読んでしまったら「海!海だ!」というフレーズは忘れられなくなるでしょう。シーンで印象に残っていく作風なのかは他の作品も読んでみないと分からないので、ちょっと気になることろです。