ジョルジュ・ランジュラン 異色作家短篇集5 蠅

なんともかんともジョルジュ・ランジュラン『蠅』。語りは重いしオチは暗いしで、しかも真相の独白、加害者の手紙が追い討ちをかける短編集。「奇跡」「最終飛行」あたりはサラッと読めて、口休めになっているかな。ミステリかと思わせて……な作風が多い中、ストレートな「安楽椅子探偵」をベストとしておきたい(三橋暁・解説はこの一編をどう考えてるのでしょ? 気になるな)。

蝿(はえ) (異色作家短篇集)

蝿(はえ) (異色作家短篇集)