ピーター・ラヴゼイ 苦い林檎酒

大学講師セオを訪ねてきたアメリカ人の美しい少女アリス。20年前、セオが9歳の頃、疎開先の農家で起こった殺人事件の死刑囚の娘だという。彼女は実の父が殺人を起こしたとは思えず、かつての目撃者であるセオに再調査の協力を願うが……。
年に1冊はラヴゼイを読む会。ミステリの手法としては本当古いんだけど、切れ味が錆びていないのは流石。戦中の英国、そこにやってきたGIとの交流を少年の視点から瑞々しく書いている。林檎酒作りの雰囲気も素晴らしい。