角田光代 紙の月

わかば銀行の優秀な契約社員・梅澤梨花(41歳)は、老顧客から約1億円を横領して逃亡。彼女を知る人たちは、それぞれの生活の中で、真っ直ぐだった少女を思い出に囚われていく。慎ましやで真面目な一人の主婦が、青年と出会い、少しずつ金と見栄に溺れていく中で、何を求めていたのか。
宮沢りえ主演の映画公開が控えていて、妻に誘われたので先に読んでおいた。多数の文学賞を受賞した作者の新聞連載で、こんなに没頭させられるとは。常に緊迫感のあるストーリに、張りつめた心境の中で、梅澤梨花が何度も美しい月に心揺さぶられるシーンがとても綺麗だった。

紙の月 (ハルキ文庫)

紙の月 (ハルキ文庫)