ジェイムズ・ヤッフェ ママは何でも知っている

毎週金曜日のディナーは、刑事デイビッドと妻の2人で、実家のママと時間を共にするのが恒例だ。ママはいつも捜査中の事件を聞きたがる。決め手に欠けるにもかかわらず、ママが簡単な質問をするだけで、いつもたやすく解決してしまう。ママの手腕8編を収録。

決まったかたちで進む安楽椅子探偵ものが苦手なんだけど、有栖川有栖『ミステリ国の人々』で紹介されたタイミングで読んでみた。妻とママの確執あり、上司との思わせぶりな会話あり、箇条書きだけではないカジュアルな楽しい物語と、謎と驚きに満ちたミステリ。「ママの春」がいいよね。

ママは何でも知っている (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ママは何でも知っている (ハヤカワ・ミステリ文庫)

森博嗣 ペガサスの解は虚栄か? Did Pegasus Answer the Vanity?

国内のスーパ・コンピュータ、ペガサスから推測が提示された。パリ万国博覧会から逃亡したウォーカロンには、クローンを生む擬似受胎機能が搭載されている可能性があるという。調査のため研究者ハギリは、インドの富豪と会うことになる。

ヒトとは、ウォーカロンとは、AIとは、全部が溶け込もうとしている。いったい何なんだ、これは。ヒトの意味はあるのか。それぞれの立場を尊重していくのではなく、一体化していくような変化が書かれていて、未来への憧れと同時に、底知れぬ恐怖を感じてしまう。

池上彰 知らないと恥をかく世界の大問題9 分断を生み出す1強政治

池上彰が解説する世界・国内のニュース解説。シリーズ9冊目で、世界は一つから1強化へ。世間はニュースを見たり、読んだりしすぎなのでは?と思っていて、私には1年に1度読むくらいがちょうどいい。もう少し丁寧に専門的でボリュームのあるものが読みたい。