池上彰 知らないと恥をかく世界の大問題5 どうする世界のリーダー? 新たな東西冷戦

ちょっとした時間つぶしに読めて、社外の会合で「Kindle? 何を読んでるの?」とバレても上手に返せて超便利。2013年の世界動向をまとめた1冊。たった3年前では世界の主役たちは大きく変わっていないし、ロシアが強気で、アメリカはオバマ大統領が終盤で注目されず、安倍首相も色々あったなぐらいの復習本。

森見登美彦 有頂天家族

京都は天狗と人間と狸の共存によって成り立っている。下鴨神社・糺ノ森に住む名家・下鴨家の矢三郎は「面白きことは良きことなり」を口癖に、天狗の師匠に困り、麗しき女性に憧れ、狸鍋になった亡き父の誇りを胸に、今日も京都を駆け巡る。

続編もアニメ化するのか、1部も再放送かと思って読んでみた。久しぶりの森見登美彦で、のんびりした物語が終盤でお祭り騒ぎになるのが懐かしいなあ。

有頂天家族 (幻冬舎文庫)

有頂天家族 (幻冬舎文庫)

冲方丁 テスタメントシュピーゲル3 上

近未来ウィーン。人種・文化・技術・遺産が集結する国際都市ミリオポリス。公安高機動隊MSS、警察部隊MPBはリヒャルト・トラクル率いるプリンチップ社の誘導に屈してしまう。残された最後の切り札は1枚。涼月が敵を蹴散らし前に進むのみ。散りぢりになった特甲児童を再結集させるため、唯一残された移動手段を使い、ミリオポリスを疾走する。鏡合わせの物語を終えるために。

すげぇ。読み終わるまでこの言葉しか出なかった。戦闘か激励しているかのシーンしかない。あとリヒャルト・トラクル率いる凶悪集団が悪巧んでいる会話か。今までの兵器や犠脳体、それに戦争のプロたちと特甲児童たち。全部をあの文体で、超高速で撹拌しながら一気に読ませる。とても尊い1冊だった。