須賀しのぶ キル・ゾーン ― 戦場のネメシス

困ったことに早くも面白くなってきた須賀しのぶ『キル・ゾーン ― 戦場のネメシス』。鬼と呼ばれる女軍曹キャッスルのもとにやってきた新兵スワンプ・ラット。酒を飲み続けるスワンプ・ラットだったが、彼が髭を剃り落としてからキャッスルの言動がおかしくなり……。シリーズ2巻目にしてキャッスルの過去あばきを開始で、終盤に見せるドラマは鳥肌ものですね。しかもヤオイチックな面白さが微妙に分かりかけてきた24歳、誰にも訊けない受け攻めを考えるほど小っ恥ずかしいものはない。それはともかく、少女向けレーベルでの表現方法には素晴らしいものがあって、肉体的苦痛を精神的向上に変える腕前は必見です。