デニス・レヘイン 愛しき者はすべて去りゆく

寝室で寝ていたはずの少女アマンダが忽然と消えた。依頼を受けたパトリックとアンジーだったが、アマンダの母へリーンが取材を受ける姿は悲しみより、楽しんでいる様子でもあった。彼女の生活はアルコールとドラッグに満たされていたと、叔母ビアトリスは明かす。その線から警察とともに捜査を始めるが……。

読み終えると、ただただ心が痛い。作者はパトリックとアンジーのことが嫌いなの⁉︎と叫びたくなるような、シリーズ第4弾の出来は極悪。不穏な空気のスタートから、過激なアクションシーンで満たされる中盤が読みどころ。そしてアクセル全開の終盤はどう説明すればいいのか凄まじすぎて……。ドラッグ、性犯罪、トラウマ、二重のバディものと要素が多く、思い出すだけで酔いそう。誰も間違っていないけど、誰も正解ではないラストの余韻は……あぁ……。是非一読して眠れない夜を悶々と過ごしてほしい。

愛しき者はすべて去りゆく (角川文庫)

愛しき者はすべて去りゆく (角川文庫)

菅原勇一郎 日替わり弁当のみで年商70億円スタンフォード大学MBAの教材に 東京大田区・弁当屋のすごい経営

1食450円のお弁当を毎日7万食配達。廃棄率は0.1%。2代目が継いで8年。注文数が3倍になった、お弁当屋玉子屋」の秘密とは。

著者である社長の講演を聞く機会があり、面白かったので読んでみた(すぐ読まないと、一生読まないよね)。廃棄率を下げるために、配達を効率よくするために理詰め、理詰めで展開される経営論にはなるほど。出来ること、出来ないことをしっかり分けていたり、「事業に失敗するこつ12箇条」ととても方向性が明確。成長した理由がわかりやすい会社だ。

日替わり弁当のみで年商70億円スタンフォード大学MBAの教材に 東京大田区・弁当屋のすごい経営

日替わり弁当のみで年商70億円スタンフォード大学MBAの教材に 東京大田区・弁当屋のすごい経営

平山夢明ほか 瞬殺怪談 業

瞬殺の如く一瞬で読める最恐怪談152話。平山夢明を筆頭に、黒木あるじ、黒史郎、我妻俊樹、つくね乱蔵、神薫、小田イ輔、伊計翼、鈴木呂亜、小原猛ら実話怪談の名手を収録。

トップスピードでビビらせにくる怪談界のF1こと瞬殺怪談。たった数行が怖い。オカルトから地元怪談もあり、今回も大変満足。

瞬殺怪談 業 (竹書房文庫)

瞬殺怪談 業 (竹書房文庫)