マイケル・スレイド グール

ロンドンを騒がす下水道殺人鬼、吸血殺人鬼、そして爆殺魔ジャック。女警視正ヒラリー・ランドは退任までの数日で犯人を見つけなければならないが……。また麻薬取引を追うカナダ騎馬警察警部補ジンク・チャンドラーはロックバンド”グール”を追い、アメリカ、そしてロンドンへと行く。境地に立たされた2人が複雑に絡み合う『グール』が警察群像ものとして最高だったわ。先に4,5作目を読んでいたので、無傷のジンクが読めるだけで涙もの。活躍する渋い中年たち、科学捜査を書いたサイコ・サスペンス、シリーズ通しての群像劇、どうしようもないトリックもろもろ作風が一定なのでファンになった身としては大満足。

グール 上 (創元推理文庫)

グール 上 (創元推理文庫)

グール 下 (創元推理文庫)

グール 下 (創元推理文庫)