レナード・ローゼン 捜査官ポアンカレ 叫びのカオス

インターポール捜査官アンリ・ポアンカレは、アムステルダムで起こった数学者爆殺事件から、曽祖父である数学者ポアンカレとの因縁を感じていた。事件の調査に乗り出そうとするポアンカレだが、テロリストによる家族抹殺計画を知る……。
アメリカ、ヨーロッパを舞台に渋くも優しい捜査官ポアンカレが活躍する新シリーズ。まるで浦沢直樹を読んでいるかのような作品だった。うわあ、これはメフィスト賞臭いぞと思ったけれど、比較にならないハードでパンチの効いた1作だった。流石海外ミステリの醍醐味と評したい。訳者あとがきで「文句なしのページターナー」と表現されているけれど、この言葉は格好良すぎでしょう。こっそりと使っていきたい。

捜査官ポアンカレ ―叫びのカオス― (ハヤカワ・ミステリ)

捜査官ポアンカレ ―叫びのカオス― (ハヤカワ・ミステリ)