市川光紀 時計城の淫猟歌 ― 少女探偵の事件簿 さらわれた歌劇団

ナポレオンXXノベルズで出ていたミステリ・ジュブナイルポルノ市川光紀『時計城の淫猟歌 ― 少女探偵の事件簿 さらわれた歌劇団』。陵辱されるヒロインがシリーズものとしてどうやって続けていくのか不思議でしたが、なるほど面白い発想だった。しかしキャラクタ多いわ、レズばかりだわ、ヒロインより母親のほうが男キャラ食ってるわで、さらに大仕掛けトリックとなればバランス悪くなるわな。巨大空間からの集団消失・殺人魔「屍猟機」の意外な正体・少女探偵の真意など、なんだかんだと楽しく読める(出来はともかくとして)ミステリであることも確か。某自称ミステリ・ジュブナイルポルノは忘れることにして、こういった作品があるというのは面白いし嬉しい。余談ですがイラストの百済内創の略歴が中々興味深い。