中村融・山岸真(編) 20世紀SF 〈1〉 1940年代 ― 星ねずみ

僕が探していたSFは『20世紀SF 〈1〉 1940年代 ― 星ねずみ』にありました。40年代に発表された海外短編11作(内6本が新訳)を収録して、好き嫌いはありますが、全体としてのレベルの高さと、SFの面白さを存分に知らしめてくれます。既読作家はアシモフハインラインですが、短編サイズなら銀河SFもなんとか読み通せる。これは本当に読んでよかった。一番好きなのは、月面採掘ロボットが地球で迷子になってしまうアシモフ「AL76号失踪す」。このラストは考えるべきものがあるんじゃないかと。苦手なのはC・L・ムーア「美女ありき」ですね。ハミルトンの「ベムがいっぱい」はアホな話なんですが愛さずにはいられず、ハインライン「鎮魂歌」で涙しました。

20世紀SF〈1〉1940年代―星ねずみ (河出文庫)

20世紀SF〈1〉1940年代―星ねずみ (河出文庫)