2008-01-24から1日間の記事一覧

須賀しのぶ 流血女神伝 喪の女王 6

須賀しのぶ『流血女神伝 喪の女王 6』から、こうしてリアルタイムで最終巻が読めそうなのも感慨深い。だけど本当に終わるの? といった遅々としたものへの不安も感じる。終わってほしくないって気持ちなのかもな。ともかく、最終数ページの盛り上がりと、表…

米澤穂信 ボトルネック

米澤穂信が書くから面白いんじゃねーだろうかと思った『ボトルネック』。自分が生まれていない世界に飛ばされてさあ、可愛いお姉ちゃんがいてだよ、そんでまあ、いなくなった恋してた人がピンピンして、中2病くさい主人公が……ねえ? 残り数ページは、いきな…

赤木かん子編 ミステリーセレクション1 ミステリーは身をたすく

子ども向けに編集されたミステリ・アンソロジで、1巻目の赤木かん子編『ミステリーセレクション1 ミステリーは身をたすく』。マーク・トウェン「百万ポンド紙幣」、O.ヘンリ「千ドル」、ヘンリイ・スレッサー「逃げるばかりが能じゃない」、ジョンストン・マ…

赤木かん子編 ミステリーセレクション2 ミステリーはユーモアとともに

子ども向けに編集されたミステリ・アンソロジの2巻目、当たり中編3本を収録した赤木かん子編『ミステリーセレクション ミステリーはユーモアとともに』。亜愛一郎シリーズからサラッと読める「歯痛の思い出」。もとは同人誌だったけど口コミで広まった青井夏…

森博嗣 イナイ×イナイ

森博嗣『イナイ×イナイ』は、Gシリーズではなく(どうなったんだろ)、新しいXシリーズ1巻目。探偵事務所に勤める助手2人は美術品鑑定のために出向くが、豪邸の地下で起こった殺人事件に遭遇する。そこに数十年も幽閉されていたはずの兄の失踪……。頭の体操の…

赤木かん子編 ミステリーセレクション3 ミステリーは仕事する

子ども向けに編集されたミステリ・アンソロジの3巻目。加納朋子「月曜日の水玉模様」と、松尾由美「なぜ、助産婦に頼まなかったのか?」の、働く女性を主人公にした国内中編2本を収録する赤木かん子編『ミステリーセレクション ミステリーは仕事する』。コー…

大森望,豊崎由美 文学賞メッタ斬り! リターンズ

新刊がでているというのに企画シリーズ2冊目大森望,豊崎由美『文学賞メッタ斬り! リターンズ』を読む。文学賞のワイドショーとしては前と変わらず、一言でまとめたら”抽象的に難しい言葉で書評しなくても、具体的に”じゃないのかなあ。この2人がやるとネタ…

赤木かん子編 ミステリーセレクション4 ミステリーはおいしい

子ども向けに編集されたミステリ・アンソロジの4巻目。”食”をテーマにした4本を収録する赤木かん子編『ミステリーセレクション ミステリーはおいしい』。O.ヘンリはミステリじゃないだろうと思いつつ、実にお洒落な短編「アラカルトの春」。ジェイムズ・ヤッ…

クリストファー・プリースト 逆転世界

『奇術師』(感想)の10倍は面白い(自分比)クリストファー・プリースト『逆転世界』。可動する巨大都市”地球”で成人と認められたヘルワードは、ギルドの一員として外界で働くことになり、月と太陽が歪んだ荒れた大地を知るが……。古橋秀之が書けばとんでも…

クリストファー・プリースト (プラチナファンタジイ)奇術師

クリストファー・プリースト『(プラチナファンタジイ)奇術師』は、世に名を広めた天才奇術師2人の手記を巡る伝記もの。いやー恥ずかしいかぎりの誤読をした。プリーストの初読みは短編「限りなく夏」(『20世紀SF〈4〉1970年代 ― 接続された女』収録)で、…