中上健次 枯木灘

読書会で中上健次枯木灘』を読む。和歌山を舞台に、ストイックに土建屋として働く秋幸の血脈と暴力を書いた”紀州サーガ”。風の気持ちよさ、太陽の痛さ、川の冷たさ……。筋立てはシンプルなものの、風土を感じさせる文章が土建屋だけあって濃厚。タイミングも作中と同じ真夏と盆が重なって臨場感たっぷり。この感覚が小説なのかなあ。

枯木灘 (河出文庫 102A)

枯木灘 (河出文庫 102A)