ピーター・ラヴゼイ ミス・オイスター・ブラウンの犯罪

ピーター・ラヴゼイの第2短編集となる本書は、ユーモアに富み、奇妙な味わいを堪能させて、切れ味抜群のミステリが並ぶ。そして優しさ溢れる作品が多いことも忘れてはならない。ゆるゆると2年ほどかけて読んだこともあって、どの1編がどうとはもう書けないが、1冊から感じさせるベテランっぷりが忘れられない。脳に障害を負って反応のなくなった夫と妻にセールスマンが訪れる「死のひと刺しはいずこに」、クリスマス・ストーリ「シヴァーズ嬢の招待状」は時々読み返していきたい。

ミス・オイスター・ブラウンの犯罪 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミス・オイスター・ブラウンの犯罪 (ハヤカワ・ミステリ文庫)