青崎有吾 体育館の殺人

雨の降る放課後、風ヶ丘高校の旧体育館で放送部部長が刺殺された。卓球部や演劇部が短時間で移動する中、犯人はどこにも隠れていなかった。まさかの密室。卓球部員の柚乃は容疑者になった部長を救うため、学校に住むという裏染天馬に協力を仰ぐことに。
第22回鮎川哲也賞受賞作。こういった不自然な状況を組み立て直していくのは、まさにミステリの醍醐味。若干イメージしにくいトリックに驚きつつも、各パーツの意味合いは見事だったなあ。何時もこういうのを欲しているわけではないけど、文庫で出たら読みたいシリーズだな。待っていてよかったわ。

体育館の殺人 (創元推理文庫)

体育館の殺人 (創元推理文庫)