噛む力は現在最強のワニの3倍以上! ティラノサウルスはどれくらい早く走ったの? どんな狩りをしていたの? 知っているようで知らないティラノサウルスの体から骨まで詳しく解説。最新の研究でわかってきたその姿とは。
ハヤカワ・ジュニア・ブックスから科学書が出た! と喜んで読んでみた。「トリケラトプス」「ステゴサウルス」もあるけど、やっぱり最初はティラノサウルスでしょー。子どものころに読んだ知識とまた違う、色や羽毛も含んだ最新の研究まで書かれている。軽めながら腹八分目で満足。
父からマケドニアを譲り受け、インド北部までに及ぶ東方遠征を成し遂げたアレクサンドロス。帰路の途中、32歳で亡くなってしまった彼は、様々なかたちで消化されていく。評価と伝説はなぜ終わらないのか。時には暴君と呼ばれたアレクサンドロス大王の実像に迫る。
「ローマ人たちが多くのアレクサンドロス大王の物語や評価を残したが、彼らの都合が多分に含まれる」から始まる本書。司馬史観をぶった斬るような気持ちよさがまず気持ちいい。序盤から、ページの多くに父フィリッポスとその功績について割かれ、周辺国との歴史背景がかなり詳しく、アレクサンドロスにどう影響したかがよくうかがえる。彼の魅力と謎の多さから自由に妄想できるが、とても冷静な筆捌きは今年1番の感動だった。