平山夢明ほか 瞬殺怪談 死地

平山夢明をはじめ怪談の名手10名による154話を収録。

さまざまな著者による実話怪談を収録するシリーズ第7弾。たったの数行が怖いほど、物語の入口がどれも見事。ご当地怪談よりはマンションや駅、帰り道といった漠然とした環境が好き。

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我妻俊樹 忌印恐怖譚 くびはらい

奇怪、異様、不可思議な話しに聞き耳をたてていると、いつか自分も体験することになる……。実話怪談50話を収録。

語り口、ほどよく短い1話のボリューム感、そしてじわっとくる余韻。「瞬殺怪談」で出会ってから著者のはよく読んでるな。

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井上夢人 ラバー・ソウル

おぞましい様相に誰もが目を背け、社会から隠れて生活をする鈴木誠。しかし彼の書く高度なビートルズ評は、多くの専門家を唸らせた。鈴木誠が偶然にも出会ってしまった、若手モデルの美縞絵里。彼女に魅せられ、大胆なストーキングを開始するが……。

梅田駅の紀伊国屋書店でオススメされていたので読んでみた。海外ミステリーなら3分の2で終わらせるネタを、ネチネチネチネチ書くことで鈴木誠の姿が明確に浮かび上がってくる。高いリーダビリティがあっても、結末まで焦らされるように話しが長い。これが井上夢人の良さなんだろうけど。

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