葉山透 9S(ナインエス) 9

傭兵部隊”七つの大罪”、そして巨大クーデター組織”海星”率いる黒川との戦いに決着がつく。既刊の半分を費やし、主人公・闘真と天才少女・由宇の恋愛も大きく進んで、シリーズものとしての面白さには文句なし。これからは過去話の伏線をどう消化していくかや、飽和状態になりつつあるキャラクタをどう書いていくかに注目したい。ガーッ! と熱中させて読めるライトノベルは、ドラゴンボールやらを思い出して、やっぱり楽しい。
表紙、カラー・イラスト共に山本ヤマトの仕事も素晴らしい。だけどモノクロに関しては、他の仕事からか、今までと比べて明らかに残念な出来。僕個人の意見としては、そこの魅力も含めてライトノベルなので。こういう消化向けジャンルでの、信用商売意識って本当どうなんだろう。

9S(ナインエス)〈9〉 (電撃文庫)

9S(ナインエス)〈9〉 (電撃文庫)