ドン・ウィンズロウ 砂漠で溺れるわけにはいかない

素人探偵ニール・ケアリーのシリーズ最終5作目。急に子どもを欲するカレンを置いて、ニールは最後の仕事へとラスベガスへ。かつての有名コメディアンを家に帰すだけの簡単な事件に思われたが……。
事件の中心が水面下で動くようになったので、前半3作目『高く孤独な道を行け』までの雰囲気とは違い、どことなく間抜けな物語になったのか。これまでのニールが真相を追う姿が見れなくなったのは残念ではあるが、斜に構えなくなった姿に成長を感じさせる。これが物語の魅力だよなあ。

砂漠で溺れるわけにはいかない (創元推理文庫)

砂漠で溺れるわけにはいかない (創元推理文庫)