J・D・バーカー 悪の猿

「見ざる、聞かざる、言わざる」になぞらえ被害者の身体の部位を家族に送りつけてから殺す、連続殺人犯“四猿”。シカゴ警察の刑事ポーターも、長年追うことさえ叶わなかった。しかし事件は急変。四猿と思しき男がバスに轢かれて死んだ。自殺と思われた現場には日記と、被害者の一部が残されていた。

最初からトップスピードに乗れる物語も、犯人の幼少期の日記もキャッチーでグイグイ読ませる。誘拐された少女の奮闘っぷりもシンプルだけど緊迫感はあり。しかしディーバー風にしあげたプロットは全然ユーターンするみたいで、無理矢理感ありあり。そのまま直線でいってくれればよかったのに。

悪の猿 (ハーパーBOOKS)

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