戸田真琴 あなたの孤独は美しい

新興宗教の熱心な信者で、婚前交渉を厳しく禁じた母。家族を守りたいが故に厳しすぎた父。日々の不安と満たされなさに、居場所を探した先はAV女優だった。生きづらさとは何か、孤独とは何かを見つめる初エッセイ集。

ホモソーシャル論や映画評が面白かったので読んでみた。鴻上尚史が説く「生き辛さ」に、同性社会や性的役割を通して、彼女がどのように受け止めてきたかを書く。彼女に関わった友人たちのエピソードが多く、どう感じているのだろうか。グループでの立ち位置、自分の生きかたに悶々と悩んでいるひとにとっては処方箋のような本になるだろう。赤裸々であり、とても優しいエッセイで、気持ちが楽になった。

あなたの孤独は美しい

あなたの孤独は美しい