青崎有吾 地雷グリコ

文化祭の場所取りを賭けて始まったのは、罠の位置を読みあって階段を登るグリコだった。百人一首を使った神経衰弱や、オリジナルの一手を追加するジャンケン。平穏な学生生活を望む女子高生たちが巻き込まれる奇妙なゲームの数々。

女子高生勝負師・射守矢真兎の高校生活を軸に、特殊創作ルールの本格頭脳バトルが始まる。ジャンケンを小説にしても面白くないけど、プラスアルファすることで、どう勝てるかが見えなくなる。勝たせるための逆算が巧みで、キャラクターの妙と合わさって一気に読んだ。物語の余韻も気持ちよく、敵が活躍する番外編も読みたくなるほど。HUNTER×HUNTERをノベライズしてくれれば、原作以上にわかりやすいだろう。

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