あたし、大西葵13歳。今年の夏から冬で二人を殺した − 桜庭一樹『少女には向かない職業』。「これってひぐらしのなく頃に……じゃないのか？」と思いながら読み、それでSSMGの人の日記 - 桜庭一樹「少女には向かない職業」感想リンクを見ればグウの音も出ない…

ナポレオンXXノベルズで出ていたミステリ・ジュブナイルポルノ市川光紀『時計城の淫猟歌 ― 少女探偵の事件簿 さらわれた歌劇団』。陵辱されるヒロインがシリーズものとしてどうやって続けていくのか不思議でしたが、なるほど面白い発想だった。しかしキャラ…

今月頭から成田、香港、ヨハネスブルグと乗り継いで、日本から飛行機で一番時間のかかるM・スレイド『暗黒大陸の悪霊』が舞台のような国に行ってました。残念ながらフランス領ではなく、イギリス領でしたが。比較的安全な国でリゾート地が素晴らしく、野生の…

ナカガワヒロユキ『舞−HiME Side-A 秘密の花園』はアニメ版のノベライズ前編。元々が滅茶苦茶なアニメだっただけに、前半で微妙なオリジナル展開をしていくと後半が厳しくなるだろうなあ、と（「Side-B」を読んでいますが、本当に大変そうだ）。沢山の女の子…

僕っ子が登場しても野郎二人の絡みとしてしか読めない市川光紀『ロンギヌスの槍を追え！ ― 少女探偵の魔淫事件簿』。第一次世界大戦でドイツが敗北せず、ロシア革命が起こらなかった世界、その後の昭和74年が舞台。前作『時計城の淫猟歌』のミステリ（？）か…

長女はBL作家、次女はスポーツ・インストラクター、末っ子は眼鏡の女子高生。そんな義姉たちとアレヤコレヤの青橋由高『あねらぶ 〜 彼女は三姉妹！』。微妙に世界観がリンクしている彼女シリーズもこれで五作目。今までより若干のボリュームを増やし、シチ…

まあ、マリみて類似ものの岡下誠『奈々の学園ライフ ― お姉さまをゲットせよ』。タイトルからテンション高い文章で読ませる内容かと思いましたが、お姉さまに恋をして悩む女学園乙女小説でした。先輩・同級生・先生・お姉さま（生徒会長）と、男を一人も出さ…

十七番目の妹が死んだので映画を見に行く西尾維新『ニンギョウがニンギョウ』。買ったら買ったで馬鹿にされ、読んだら読んだで意味が分からず、こんなに悔しくて感想を探した日が今までにあっただろうか？ いやない。とまあ、僕なんかは「神を憑依した星新一…

約束によって穴という穴を性感帯にさせられた聡美は、座敷童少女のメイドとして嬲られる綾守竜樹『座敷童の掟 暴富は艶めく女体を贄に』。あまりにも不完全な作品であることは分かっていますが、明治時代を舞台にしたエロ伝奇ライトノベルの一つとしてどうか…

今月発売の美少女文庫三冊の中では一番面白いし、出来もいい森野一角『お仕えします！ ― ドキドキ忍法帖』。主人公を守るために登場したドジっ子くノ一の忍。笑いのために多々登場する父と母。ツンデレ許婚との分かりやすい展開や、無駄に回収されていく「忍…

いいところを挙げるなら、お姉さんリード！ もっとお姉さんリード！ そしてお姉さんリード！ それしかありません！ 弓月誠『年上幼なじみ ― おしかけレッスン』。ライダースーツに身を包んだ義姉の涼子、パティシエを目指す姿が魅力的な結香。そんな彼女たち…

再読となる乙一『暗いところで待ち合わせ』。目の見えない女性と、その家に潜む男の物語。流れを作るために入れられた”セツナサ”に、どうしても違和感を感じてしまったんだけど、ヒッチコックのような緊迫感がブラス方向に働いて気持ちいい。ただ、見えない…

本格ミステリ・マスターズで手にするのは二冊目？ 作家では初読み？ 太田忠司『月読』を読む。人が死ぬと残す月導と、その中に潜む意思を読むことができる数少ない月読。自分の出生を知っていく少年たちの物語も面白いんだけど、とにかくキャラクタの作りが…

伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』を読む。なるほど。こういった作品が絶賛されるのか。現在の本屋強盗の真相と、二年前のペット虐殺事件の結末。その二つが絡まって、最終的に登場人物たちの一言が際立ってくるのか。そう思わせるには弱いんじゃな…

東野圭吾『むかし僕が死んだ家』を読む。タイトルが凄く良いよねえ。謎の作り方も実にシンプルなのに、最後まで読ませて、タイトルの意味も分かって、圧倒的な腕前を感じさせるのは確かです。しかし！ キャラクタの薄さや軽薄さだけはいただけない。まるでジ…

2005年度ロマン大賞佳作受賞の友桐夏『白い花の舞い散る時間』を読む。同系列の塾に通う少女達はネットで出会い、5人の夏合宿が始まるが……、といったリリカル・ミステリ。出来としては及第点なのですが、ちゃんとしたミステリがコバルト文庫で読めるのであれ…

07th Storming Party製作。雛見沢村連続怪死事件の翌年、少年の過去と少女の今が交差して生み出される第六の惨劇『ひぐらしのなく頃に解 罪滅し編』を終了。満面の笑顔で傑作だ！ と表現しましょう。もう話しの内容なんてプレイヤの期待を打っ殺して、延々と…

成人指定されていないことが疑問な、初期短編を収録した三浦靖冬『花喰幻灯機』。身長150cm以下の女の子が……、といったことを中心にしていますが、読みどころは背景の細かさと昭和のまま時が止まったような不思議な世界。看護士になるために作られたアンドロ…

大正時代風の生き方を追求しようとする、現代日本で芥川龍之介を愛した男を描いた『山田芳裕傑作集 1 大正野郎』。一つの奇人漫画であり、下宿先の娘さんに恋をするシンプルな話。そして、自分のプライドを貫き通す非モテ文学でもあります。久しぶりの山田芳…

シングルマザーの私が新しく派遣された先は、記憶が80分しか続かない数学者の家だった小川洋子『博士の愛した数式』。うーん、素晴らしい料理小説であり、数学を好きになれるかもしれない話。あまりにも綺麗にまとまっている小説を読むと違和感を感じてしま…

わかつきひかるの二作目。たまたま出会った青年に処女を奪われ、実は彼が補助教員だったために放課後奴隷になっていく『後夜祭 ― 君をイジメたい』。わかつき作品では教師と生徒ものが数作あって、それが茶道部員か生徒会長かチアリーダーかの違いのみ。話し…

東京に行き、色々な方とお会いし、お土産としていただいたうちの一冊、やぶうち優『ないしょのつぼみ』。小学五年生の性知識から、初めての恋まで。ただの統計的な資料や知識を載せるだけのものかと思っていましたが、物語やキャラクタの立ち位置がシンプル…

Digital Entertainment 彩[Xai]のゲームをノベライズした『お尻ぷりんセス ― 肛辱に散る拙き隷姫』を読む。マジで肛虐のみのガチ一本勝負。開発調教・浣腸排泄・強制拡張・連続触手といった（まるで西尾維新の技みたいだな）シチュエーションがエスカレート…

雑破業がいなければジュブナイルポルノを読み続ける根気はなかったんじゃないかと思います。『ゆんゆん☆パラダイス 少年注意報！ 2』を読む。ショタ好き女学生（21歳）と女装にはまる12歳の小学生が主人公たちを巻き込む２巻になります。男の子同士のセック…

わかつきひかる『メイド イン プリンセス』を読む。お姫様が修行を嫌がってメイドに化けて抜け出したは良いけど、間違いから雇われてしまう逆ハーレクイーン物語。物語は上手い！ と唸るシーンがあるものの、男が読んで楽しめるかどうかは疑問として残る。気…

島津出水『コスプレ探偵かおり ― 学園スパイは臭いフェチ！？』を読む。帯から拝借しますが、内容は「匂いフェチのコスプレ捜査官・香ちゃんが送るハードにエッチでちょっとおまぬけな女子校ライフ！」って女子校じゃねーし。文章は達者で内容も笑えるコメデ…

『特捜美少女カーマツインズ』を読む。双子美少女が一緒にエクスタシーに達すれば変身できる！ といったプリキュア劣化亜種な設定。なのに中身はエロオヤジが持て余した性欲を処理するだけのどうしようもない作品。宇宙線の大量放射によって男が力を失った近…

会う人から「エロ本って一冊読んだらお腹いっぱいになりませんか？」と訊かれます。慣れてしまったらどうってことありませんが、鬼ノ仁による22Pの挿絵を挟んでの北都凛『Will 薔薇のお嬢様』には満腹。このタッグは『Wish テニス部の果実』に続く二作目にな…

しんかいちさとみ『ヒ・ミ・ツの処女探偵日記 ― 金田一流の事件簿』を読む。避暑地の夏合宿所に来た美少女を襲う連続レイプ事件！ 雪降るし！ 処女探偵だし！ 全部妄想だし！ ナポレオン文庫も凄いの出してたんだなあ。桜庭一樹は『荒野の恋 第一部』を「恋…

神楽陽子『怪盗ナイトミーナ』を読む。超美少女ファザコン生徒会長、そんな彼女は怪盗ナイトミーナ。財宝の所持者（デブの悪い奴）に捕まってしまい人間手品に鰻攻め、薬物注射に貞操帯付き生徒会……。イラストは稀に見る極上品。文章は普通なんだけど、中身…