ジェイムズ・グレイディ 狂犬は眠らない

元CIAのベテラン・スパイたち5人は”キャッスル”と呼ばれる人里離れた隔離病院に収容されていた。しかし、担当カウンセラーが何者かによって殺され、その真実を知るために脱出と逃走(珍道中)が始まる。悲観的、歌うたい、熱がり、完全服従、強制停止。強烈な癖に悩まされる彼らのタイムリミットは、薬がきれる7日間。
第1回世界バカミス☆アワードを受賞しただけあって、アホだー! と叫び続けてしまった力作。いやでも、世界バカミス☆アワード選考委員の志の高さに驚かされる。若干テンポのおかしい会話や、5人それぞれの病原となった悲しい過去も読ませるのなんの。600ページ強もあるが、オフビート感覚溢れた小説を探している方にはお薦めしたい。

狂犬は眠らない (ハヤカワ・ミステリ文庫 ク 14-1)

狂犬は眠らない (ハヤカワ・ミステリ文庫 ク 14-1)