五十嵐律人 原因において自由な物語

人気作家・二階堂紡季が書き進めていたプロットは、実際にあった事件に酷似していた。顔面偏差値アプリが原因でいじめられていた男子生徒が廃病院から墜落死を遂げた。追うように、調査に関わっていたスクールロイヤーが同じ場所から墜落してしまう。実事件と一致した背景とは……。

顔面偏差値アプリやスクールロイヤーといった、ありえそうな近未来的ガジェットを主軸に物語が進む。しかし連続墜落死事件の謎と、その諸々の解答はあるものの、もやもやしたまま読み終えたミステリーだった。著者の狙いがわかっていないので、解説を読んでみたい。