高木和子 源氏物語入門

日本を代表する古典文学は、色好みの男の恋愛遍歴を通して、なぜ今も人々を魅了するのか。「源氏物語」の面白さを紹介し、原文の言葉や当時の生活風景を解説する。

源氏物語概論をいくつか読んできたなかで、もっとも愛情を感じる1冊。全編がコンパクトにまとまっているので、大河ドラマ前に読むといいだろう。紫式部とはどういう人物だったのかを落ち着いて解説し、著者の文章に品を感じる。平安時代中期にどのように男女間のコミュニケーションがあったのか、等身大で書かれていてよかった。センセーショナルに書かれるのも面白可笑しくはあるけど。