妻の友貴子がいる家に、猟銃を持った殺人犯が立て籠った。末永純一は警察が囲んでいるため、帰宅も身動きもできなくなってしまった。偶然にも犯人とコンタクトを取った純一は警察、報道局をも利用した秘密裏の作戦を強行する。
佳多山大地「新本格ミステリを識るための100冊令和のためのミステリブックガイド」の紹介をきっかけに読んでみた。犯人を黒のキングに、妻と主人公を白のクイーンとキングに例えて、チェックメイトを目指す。終盤のテクニックで思い出したのは、北村薫から距離をとった理由がこの怖さだったな……。さらっとキャラクターの辛さを告白させるところです。
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