若竹七海 ぼくのミステリな日常

月刊社内報の編集長に抜擢されたため、若竹七海のOL人生は一変。社内の声だけでなく、大学時代の先輩に泣きついて匿名作家の短編を掲載することになった。全12回に渡る謎が読者を魅了する。

佳多山大地新本格ミステリを識るための100冊」をきっかけに読んでみた。「競作五十円玉二十枚の謎」の魅惑と驚きも嬉しい収穫だった。新本格調の「桜嫌い」に始まり、日常レベルあり怪談テイストあり。社内報に掲載される体裁を背骨に、総じて濃すぎる気もするが、若竹七海最初期の魅力を堪能した。