済東鉄腸 千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話

タイトルまま、ルーマニア文学史に名前を刻まれる物語エッセイ。

ルーマニア映画に魅了された勢いでFacebookの友だち申請を出して、ルーマニア人たちとの交流が始まる。そしてルーマニアに関わる人たちとの出会いに繋がっていく。始終淡々と実況を、時に熱く語られる思い。鬱々とした文体というわけでもなく、成長譚だけでもない超俺語りエッセイ。力強い勢いに押されて、ほぼ1日で読みきってしまった。親戚の甥っ子を見守るような読書感で、続いて刊行されたら読んでいきたい。