伊吹亜門焔と雪京都探偵物語 - コンバンハチキンカレーヨ再

大正の京都。寺町二条にある鯉城探偵事務所には様々な依頼人が訪れる。恋人のふりをしてほしい女の依頼では、原因となった男が焼身自殺をする。別荘で聞こえる叫び声の調査では、家主たちが不可解な死を遂げる。解決のため鯉城は顛末を話す相手は、伯爵の血筋だが病弱なため孤独に暮らす露木だった……。

週刊文春のミステリーレビューで「連城三紀彦を彷彿とさせる」とあり、盛り過ぎやろと思いながら読んだ。伊吹亜門はデビュー以来変わらず、捻れた望遠鏡のような印象がある。真相は近くに見えるけど、逆さまに見えているようだ。もっともっと直球勝負な推理小説を書いてくれたらいいと思う。