男が仮釈放となった翌日、交際相手が刺殺体となって見つかった。いくつかの証拠から男が犯人だと確信するも、「その男にはアリバイがある」と訴える女性が現れる。ヴァネッサ警部はその訴えを信じるが、新たな証拠が登場する……。
ハヤカワ・ポケット・ミステリ70周年から、スウェーデン・ストックホルムの闇を見つめるシリーズが刊行。警察・ジャーナリスト・元傭兵・ストーカーの視点によって書かれる群像ミステリーで、犯罪が始まると没入感がかなり増す。ドラゴン・タトゥーの女の後継者と言われるが、暗い社会性を書くものの、ボリュームたっぷりでえぐり取ってくれてもよかったのに。シリーズ2作目なのは気にせず読めるけど、少しは行間を気にするタイミングはあった。