美人民俗学者・蓮丈那智と助手の内藤が興味を示し調査にでると、殺人事件に巻き込まれてしまう連作短編集第3弾。人の死と民俗学のミステリが融合している点では今までどおり、貴重な作品集だといえる。ただ、テンプレート化したともいえるキャラクタたちの動きや、短編だからこそのスカッとした落とし具合が見られないことなど、今後の魅力を感じにくい。表題作『写楽・考』のアプローチを疑問として挙げておきたい。
- 作者: 北森鴻
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/01/29
- メディア: 文庫
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