アンソニー・ホロヴィッツ 殺しへのライン

『メインテーマは殺人』の刊行まで3ヶ月。プロモーションのため、探偵ホーソーンと私ホロヴィッツは文芸フェスに参加するためオルダニー島に訪れた。癖のある参加者たちが集まり、反電力会社運動が見え隠れする島で歓迎のパーティが開催された。次の日、奇妙な姿をしたフェス関係者の死体が発見された。

ホーソーンホロヴィッツシリーズ3作目。「序盤に提示されるシンプルな謎。中盤のサスペンス。最後に明かされる意外な真相」と、いいミステリーの条件を十分に満たした素晴らしい作品。今までの作品に比べて小ぶりな印象はあるけど、ドラマを作る要素は多いので物足りないわけではない。次回はホーソーンの過去に踏み込んでいくのだろうか。切れ味鋭い作品を期待して待ちたい。