湊一樹 「モディ化」するインド 大国幻想が生み出した権威主義

世界最大の選挙を控える大国インド。ナレンドラ・モディが首相就任した2014年以降、脱カースト民主化によって近代化が……と思いきや、モディ化が進んでいると説く。新聞では読みとれていなかったが、外交・政治・経済など多方面において権力の集中とヒンドゥー優遇が進んでいたとは。優遇される側・されない側を生むのもナショナリズムだとは理解しつつ、テンションもモチベーションも上げてしまう薬物のような怖さがある。作られた「モディ首相」のワンマンショーが生み出すエネルギーは、いつまで続くのだろうか。