2019-01-01から1年間の記事一覧

NHKラジオセンター「子ども科学電話相談」製作班 NHK子ども科学電話相談〈2〉

NHKラジオ第1放送「夏休み子ども科学電話相談」より、平成17の放送から、51の質問と回答をセレクト。 動物、鳥、昆虫、植物、宇宙に身近な日常の科学まで。子どもたちのストレートな観察力と疑問から、専門の先生たちが丁寧に解説する。この子ども向けの言葉…

司馬遼太郎 燃えよ剣

江戸幕末動乱期。剣に生き生かされ、死んだ男、土方歳三。武州石田村で喧嘩好きとして名を馳せ、浪人と百姓上がりの寄せ集めを新撰組という集団を作り、日本の歴史に大きな波風をたてた男。その生涯。 後輩「えっ、司馬遼太郎読んだことないんすか。『燃えよ…

コリン・デクスター オックスフォード運河の殺人

不摂生のために入院してしまったモース主任。時間つぶしに読み始めたのは『オックスフォード運河の殺人』だった。ヴィクトリア朝時代、一人旅の女性を殺した罪で死刑となった2人の船員がいた。進めるうちにモースは疑問を感じ、病床からできる推理を始めるが…

ラリー遠田 教養としての平成お笑い史

幅広い世代が話題にできるお笑い、芸人について平成の30年間で何が起こっていたのか。明石家さんまの離婚から、有吉弘行の復活、笑っていいとも! の終了、PPAPまで、それぞれの背景に何があり、どのような波風をたてたのかを解説する。 ブログで紹介されてい…

森博嗣 人間のように泣いたのか? Did She Cry Humanly?

キョートで行われる国際会議で、ウォーカロン・メーカの連合組織WHITEは、人口増加に資する研究成果を発表しようとしていた。利権がWHITEに一本化されるほどの内容だと推測されたが、実行委員のハギリは、武力介入によって阻止されることを知る……。 朝日新聞…

マット・ヘイグ トム・ハザードの止まらない時間

彼がロンドンへ帰ってきたのは400年ぶりだった……。16世紀末に生まれ、その成長の遅さから魔女狩りから逃げ、シェイクスピアと出会い、太平洋を転々とした。トム・ハザードは遅老症なのだ。同じ生きかたをするコミュニティ「アロバトロス・ソサエティ」へ加入…

森博嗣 天空の矢はどこへ? Where is the Sky Arrow?

日本唯一のウォーカロン・メーカ、イシカワの社長ほか重役関係者が乗った飛行機が、カイロを出発したあとに消えた。同時刻、九州にあるイシカワの開発施設が、武装集団に占拠された。情報局から派遣されたハギリ、ウグイたちは事件の展開を見守る。 Wシリー…

川村裕子 王朝生活の基礎知識 古典のなかの女性たち

古典に登場する王朝貴族はどんな家に住んで、何時に起きて、何を食べていたの?古典を読むときに知っておきたい知識を、女性を中心に日常から特別なイベントまで優しく解説する。 歌の贈答、結婚への手順、服装の項目を知っておくと面白いのは、女性の生活が…

森博嗣 血か、死か、無か? Is It Blood, Death or Null?

人間を殺した最初の軍事用AIイマン。デボラと対立する勢力と通信があったと思われるため、ハギリはエジプトに赴く。一方、ナクチュの冷凍遺体が行方不明に。目覚めない彼を利用する都合とは? シリーズ8作目。森博嗣の世界がクロスオーバーしてめちゃくちゃ…

一海知義 漢語の知識

日常の中で使っている言葉には、たくさんの漢語があります。身近な熟語から,どこかで聞いた成語まで。私たちの生活に浸透した漢語の出典を探り、言葉への理解を深める1冊。 仕事をする上で色々と勉強していたまま、なんとなく疑問に思っていたことが明らか…

ジェイムズ・ヤッフェ ママは何でも知っている

毎週金曜日のディナーは、刑事デイビッドと妻の2人で、実家のママと時間を共にするのが恒例だ。ママはいつも捜査中の事件を聞きたがる。決め手に欠けるにもかかわらず、ママが簡単な質問をするだけで、いつもたやすく解決してしまう。ママの手腕8編を収録。 …

森博嗣 ペガサスの解は虚栄か? Did Pegasus Answer the Vanity?

国内のスーパ・コンピュータ、ペガサスから推測が提示された。パリ万国博覧会から逃亡したウォーカロンには、クローンを生む擬似受胎機能が搭載されている可能性があるという。調査のため研究者ハギリは、インドの富豪と会うことになる。 ヒトとは、ウォーカ…

池上彰 知らないと恥をかく世界の大問題9 分断を生み出す1強政治

池上彰が解説する世界・国内のニュース総まとめ。シリーズ9冊目で、世界は一つから1強化へ。世間はニュースを見たり、読んだりしすぎなのでは?と思っていて、私には1年に1度読むくらいがちょうどいい。もう少し丁寧に専門的でボリュームのあるものが読みた…

アンデシュ・ルースルンド ベリエ・ヘルストレム 地下道の少女

極寒のストックホルム。警察本部の近くで、外国人の子ども43人が団体バスから置き去りにされた。同時に、病院の地下では顔をえぐられた女性の死体が発見された。グレーンス警部たちは事件を追ううちに、町の深部である地下道との関わりを見つける。しかし、…

ジョーダン・ハーパー 拳銃使いの娘

獄中から発せられたボスの処刑命令は必ず執行される。刑務所を出たばかりのネイトは、11歳の娘ポリーを助けに向かった。すでに妻は殺されており、2人での逃亡と報復の旅が始まる。暴力と犯罪に塗れる中で、ポリーは生き延びるための術を身につけていく。 新…

森博嗣 青白く輝く月を見たか? Did the Moon Shed a Pale Light?

北極基地の近く、海底5,000メートルで稼働し続けるスーパーコンピュータ「オーロラ」。忘れられた存在だったが、暴走の可能性を感じた政府は、ハギリに停止を依頼する。接触もできない、データを蓄積するだけのオーロラは何を見つめているのか。 森博嗣のWシ…

茂木誠監修 武楽清・サイドランチ マンガでわかる地政学

自国中心主義を進めるアメリカ、EU離脱を検討し始めたイギリス、南シナ海への勢いを隠さない中国、混乱を増す中近東。様々な国と国との関係は、地形によってどう変わっていくのか。地政学を切り口に世界史の大局を解説する。 時間の流れが世界史になり、その…

阿澄思惟 忌録: document X

著者が2006年から2012年までに収集した記録から4点を公開する。1992年、両親の目の前から消えた少女、事件か事故か交霊で娘を呼ぶ「みさき」。目にすれば数日後に死ぬと言われる護符の顛末「光子菩薩」。出版社に残されていた沖縄の幽霊屋敷にまつわるデータ…

アンソニー・ホロヴィッツ カササギ殺人事件

1955年7月、パイ屋敷に尽くした家政婦の葬儀がとり行われた。鍵のかかった屋敷で、掃除機のコードに足を引っかけただけの事故死なのか。真相は誰も知らないが、彼女の死によって小さな村に不穏な空気が蔓延したことは間違いなかった。そして第二の死。不治の…

郷内心瞳 拝み屋備忘録 怪談双子宿

東北・宮城県で拝み屋を営む郷内心瞳が出会った怪談の数々。 聞きまとめた怪談ではなく、55話のドキュメンタリーに近いかな。これを読んで気づいたのは出会い系怪談より、収集系怪談が好きなんだなということです。「怪談狩り」とか「瞬殺怪談」とかです。オ…

岩波書店編集部編 日本古典のすすめ

『万葉集』から『雨月物語』に至る日本の代表的古典14篇を、それぞれの専門家が解説する。 タイトルまま、とても優しくかつ専門家が解説する岩波ジュニア新書にふさわしい1冊。それぞれ切り口がまったく異なるのがまた面白い。万葉集を都市文芸と解説し、平…

有栖川有栖 ミステリ国の人々

ミステリ国は名探偵だけで成り立っているのではなく、意外な犯人、重要な脇役、破天荒な探偵を支えるパートナーたちも住んでいる。作者でもある有栖川有栖が愛した人々を紹介する。 著者が日経新聞で連載していたものをまとめた本書。連載も読んでいたけど、…

ピーター・スワンスン そしてミランダを殺す

ヒースロー空港で赤毛のリリーに声をかけられたテッド。彼は酔った勢いで妻のミランダが浮気していることと「彼女を殺したい」思いを漏らしてしまう。それを聞いたリリーは、ミランダは殺害されて当然と協力を申し出るが……。 アンソニー・ホロヴィッツ『カサ…

池上彰 知らないと恥をかく世界の大問題

民主党政権・リーマンショック・震災を目前とした2009年。池上彰が世界のニュースをわかりやすく解説する「知らないと恥をかく世界の大問題」シリーズ刊行開始。 どうして再読したのか我ながらまったくもって謎。 知らないと恥をかく世界の大問題 (角川SSC新…

森博嗣 私たちは生きているのか? Are We Under the Biofeedback?

フランスの展示会から脱走したウォーカロンたちが潜んでいるといわれる、アフリカ南端のコミューン「富の谷」。調査のために訪問したハギリら一行は、地下都市で新しい生命のあり方を体験する。 森博嗣のWシリーズ全10巻、5巻はアフリカ編。いうなれば「モリ…

藤原辰史 給食の歴史

多くの人が幼少期のいっとき、毎日のように口にしてきた給食。楽しみにしていた人も、嫌いだった人もいたはず。その給食とは何だったのか? 貧困、災害、運動、教育、世界という切り口から給食の歴史を解き明かす。 給食の思い出はどっちもあるけど、叶うな…

森博嗣 デボラ、眠っているのか? Deborah, Are You Sleeping?

スーパーコンピュータと同時に、生殖可能な一族がフランスの修道院にいることがわかった。調査に入ったヴォッシュ博士は日本からハギリを呼び寄せた。同時にナクチュの頭脳が再起動。新たなトランスファの存在が明らかになった……。 森博嗣のWシリーズ全10巻…

ジョー・イデ IQ

仲間は敬意を表して彼のことを“IQ”と呼ぶ。探偵・黒人青年アイゼイアは、元ギャングの金持ちドッドソンから、仕事を請け負うことになった。大物ラッパーを狙う殺し屋をさがすのだが、なんと凶器は巨大な犬! それなら人ではなく、犬を追うことにした“IQ”とド…

小原健右 大鐘良一 若田光一 日本人のリーダーシップ ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験II

日本の宇宙開発を行うJAXAにとって、国際宇宙ステーションの長期滞在者を出すこと、その先にある「船長」、世界を率いるリーダーを作ることは悲願だった。どうして技術者出身の若田光一がアメリカ、ロシアを抑えて船長になれたのか。その資質に迫るドキュメ…

佐藤亮子 「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方

佐藤ママが実践してきたことを完全公開。「“ちょっと待ってね”はNGワード」「宿題は何があっても必ず100%埋める」「基本に戻ることを恐れない」など、生活と勉強について、お母さんができることとは? 読みながら各所で「すごっ」の一言。合理&合理&ゴリラの…